日本経営合理化協会
月刊カセットテープ
『経営情報2004年/オーナー社長の資産戦略』
10月号より
後継者の資産教育と譲り方
世界に学ぶ二世教育 〜事業、資産、家族文化の継承〜
日本の企業の95%はファミリー企業と言える。
それを次世代につなげて行くとき、1)ビジネス、2)資産、3)家族の夫々の側面で組織的な努力がされなければならない。
欧米ではファミリー企業の講座が各大学で設けられ各種の研究が盛んである。
チェース銀行の重役が「私が日本の財政当局だったらまずファミリー企業の相続をどう円滑にするかの施策を考えるがね」と言った。
さもないと日本の力の源が失われてしまうからである。また教育面においても日本には心配がある。
東欧も含め世界で広く行われている金銭教育を含めた企業教育が日本の学校では行われていない。
この面では各自の自助努力が必要となり、その際の参考になることをお話したい。
この継承問題は事業を持っていない方々の子弟教育参考にもなろう。
【講演概要】
- ビジネスの側面
- ファミリー企業のメリット・デメリット
- 子弟のトレーニング − 入社前、入社後
- ファミリー企業のメリット・デメリットを考察しながら、幼少時からできる子弟教育について解説する
- 後継者の教育
- 後継者を血縁から出すかどうかの判断基準 − ローマ帝国では?大阪の船場では?
- 後継者候補のトレーニングはどこでどう行うか、与えるポストの例示
- 二代目の苦難
- 二代目の苦難 − 引退しない創業者
- 継承がうまくいかないケース、うまくいくケース
- 資産の側面
- 資産継承の失敗の原因
- 米国の資産継承の失敗の原因の大半が家族間の不信、コミュニケーション不足と言われている
- 日本でも相続を契機にも家族が揉めるケースが多く、それを防ぐ手立てを考える
- 遺言で何を伝えるのか
- 株式と個人資産
- ファミリー企業で働く家族と株主だけである家族の意見調整の問題
- サイレント株主が物を言い始める
- 欧米の資産家は資産運用をどう教えるか
- 家族会議の活用
- 欧米の資産家は資産運用をどう行うのか
- 子弟の金銭、投資教育
- 家族の側面
- 親子の信頼
- 豊かな環境下どう子供を育てるかのノウハウが欠けている日本
- 家族間の軋轢は事業継承、資産継承に悪影響を及ぼす
- 子どものやる気をどう高めるか
- どう子供のモチベーションを高めるか
- 国際化に対応するには?
- 家族としてのアイデンティティ、家族文化の継承