2006年、国宝「風神雷神図屏風」の展覧会を観て、この作品に挑戦するのは、今しかないと思った。
絵付け教室に通い、その技法を取り入れてようやく私なりの風神雷神が完成した。
黒雲を従え、軽やかに宙を舞う二神。
金屏風に黒雲のイメージは、きらきらするアンバーイエローのガラスに雲をぼかして描いた。
力強い筋肉、顔形は、俵屋宗達の原画を模写した。
やはり尾形光琳や酒井抱一ではなく俵屋宗達。
たなびく衣装の色は、赤や緑を取り入れ、サンドブラストと絵付けを組み合わせた。
日本の美をステンドグラスで表現する難しさと面白さを知ることのできた渾身の作品である。